タデ藍の種を植えたけど、どれが藍草なのか分からない方に
タデアイはタデ科イヌタデ属なので、紛らわしいのはイヌタデ属の植物になります。イヌタデ属の植物には、イヌタデ・オオイヌタデ・タニソバ・ミゾソバ・イシミカワ・アキノウナギツカミなどがあります。
まず最初に、子葉の判別をしなくてはなりませんが、結構これが難しいのです。発芽から1週間程経てば、それぞれの違いが分かるようになります。微妙ですが。
子葉の形状は、タデアイとタニソバが似てイヌタデよりも丸く、イヌタデ→タニソバ→タデアイの順に大型になります。タデアイは子葉を大きくしてから本葉の展開を始めるのに対して、イヌタデやタニソバは子葉を大きくせずにタデアイよりも早く本葉の展開を始めます。
本葉が出てからは、タニソバの明らかな形の違いが分かります。イヌタデとタデアイとの違いは分かりにくいのですが、イヌタデに比べてタデアイの葉の方が黄味の強い緑色でやや縮れています。これがまた、微妙ですが。
花が咲く頃には、なんか違うなと気が付くはずです。タデアイはイヌタデに比べて茎が太く、葉は幅広で大型です。ただし、タデアイとイヌタデを同一条件下で育てて見なければ正確な大きさの違いを比べる事は出来ません。とりあえず、葉をちぎって指の腹ですり潰してやがて青くなれば、それがタデアイです。
さて、ここで応用問題です。左の画像で二つ並んだ葉のうちのどちらかがタデアイとイヌタデとの交雑種(雑種)です。交雑種は葉中にインディゴを含みません。右か左か?
答えは左が正解です。見事にタデアイとイヌタデの中間の形になっていますが、実際は葉をすり潰して青くなるかどうかを見ないと判別できません。
タデアイの種を採取する場合は、交雑を防ぐために前もって周辺のイヌタデやオオイヌタデなどを駆除をしておく必要があります。因みに、イヌタデの埋没種子の休眠期間は数十年とも言われていますので、毎年発生は続きますが。
※タデアイの発芽能力は常温保存で約1年です。
ついでに
托葉鞘と縁毛です。分類学的な判別(同定)はあらゆる部位を比較して行われます。
以上、どれがタデ藍なのか分かったでしょうか。かえって分かり難くなったとしたら、ごめんなさい。